帰心~長山洋子 津軽三味線の旅~

長山洋子 帰心~長山洋子 津軽三味線の旅~歌詞
1.門付けと津軽三味線


2.じょんから女節

作詞:鈴木紀代
作曲:西つよし

雪は下から 舞い上がり
赤い裳裾(もすそ)に まといつく
太棹(ふとざお)三味線 女の旅路
燃えるくすぶる はじける愚図る
離れられない 男(ひと)がいる
じょんからじょんから わかって欲しい

バチの乱れは 気の乱れ
別れ言葉は 言わせない
深みにはまった 女の弱み
男ごころは 風より軽い
月にかくれて されるまま
じょんからじょんから 哭かせて欲しい

鉛色した 空の色
春は私にゃ 遠すぎる
太棹たたけば 糸さえ切れる
憎いいとしい せつない辛い
指にからまる 女節
じょんからじょんから あんたが欲しい


3.海に降る雪(ニューバージョン)

作詞:水木かおる
作曲:南郷孝

旅の終りの 宿に来て
海に降る雪 見ています
来ないあなたを 待ちながら
膝にころがす 毛糸玉
降っても 降っても 降っても 消える雪
それでも雪は 降りしきる

ここにあなたが いたならば
雪見酒だと 洒落れるでしょ
明日の別れに 目をつむり
夫婦きどりの 夢一夜(ひとと)
愛して 愛して 愛して やまぬ恋
はげしく恋は 降りしきる

女ごころを つくしても
海に降る雪 ぼたん雪
積ることない 淋しさを
波もやさしく 泣いてます
降っても 降っても 降っても 消える雪
それでも雪は 降りしきる


4.望郷ひとり泣き

作詞:鈴木紀代
作曲:西つよし

男の運が 悪いのか
男を見る目が ないからか
昨夜(ゆうべ)も泣いて 今夜も泣いて
泣いてわかった よりどころ

金木(かなぎ) 中里(なかさと) 五所川原(ごしょがわら)
何で今さら ふるさとが
涸(か)れた心に しみて来る
責(せ)めてくれるな 望郷ひとり泣き

ちぎれた愛は 戻らない
ちぎれた絆(きずな)は ほころびる
酔ってもひとり 醒(さ)めてもひとり
ひとり見るのは 古い夢

十三(とさ)の湊(みなと)の 汽笛さえ
聞けばみじめに なるばかり
捨てたつもりの はぐれ女(どり)
よされよされと 望郷ひとり泣き

金木(かなぎ) 中里(なかさと) 五所川原(ごしょがわら)
何で今さら ふるさとが
涸(か)れた心に しみて来る
責(せ)めてくれるな 望郷ひとり泣き


5.津軽タント節(和洋合奏)

作詞:青森県民謡
作曲:青森県民謡

ハァ〜 ひとつ唄いましょ 津軽の唄を
節もおなじみ タント節・タント節
コラ じっちゃんもばっちゃんも若返り
どじょこもふなこも踊り出す
夜明けのお山もタントタント
お月さんもうかれ出す その訳だんヨ

ハァ〜 義理と人情にせめたてられて
切るに切られぬ 三味の糸・三味の糸
コラ 人目を忍めばバチあたり
切れればあなたは はなれ駒
糸は三筋でタントタント
心は一筋 その訳だんヨ


6.門付け兄妹旅

作詞:鈴木紀代
作曲:西つよし

馬の背のよな 峠を越えて
三味線門付(かどづ)け 兄妹(ふたり)旅
今日も吹雪いて 空(か)ら唄続き
帰るふるさと 遠すぎる
米もなければ 寝る場所もない
ないない尽(づ)くしの 日暮れ道

バチを持つ手が しびれる疼(うず)く
ひもじさ堪(こら)えて 口説(くどき)節
泣くな妹よ 涙が凍(こお)る
ついて行きます 兄さんに
地図もなければ 行くすべもない
兄妹(ふたり)の絆が 強くなる

たたく太棹(ふとざお) おやじの形見(かたみ)
よされの唄声 母ゆずり
親にもらった 命の限り
夢にはぐれず 生きて行く
あてもなければ 知る人もない
まどろむ安宿(やすやど) 木賃宿(きちんやど)


7.民謡とふるさと


8.木曽の翌檜

作詞:鈴木紀代
作曲:弦哲也

木曽のナー 仲乗りさん
私ゃあんたに 一目惚れ
山には檜(ひのき) 黒檜(ねず) 椹(さわら)
胸には根気と いう名の木
あすなろ あすなろ 明日(あす)は倖せに
あすなろ あすなろ きっと倖せに
あんたの声が こだまする
翌檜(あすひ)の 筏(いかだ)で 川下り

木曽のナー 御嶽(おんたけ)さん
伸ばすこの手に 届かない
夢なら届く いつの日か
あせらずたゆまず 諦(あきら)めず
あすなろ あすなろ 今に春が来る
あすなろ あすなろ 木曽に春が来る
つめたい寒い 谷底(たにそこ)で
あんたは背中に 水しぶき

あすなろ あすなろ 明日(あす)は泣かないで
あすなろ あすなろ きっと泣かないで
あんたの帰り 待つ私
雪解け間近(まぢか)の あかね空


9.博多山笠女節

作詞:鈴木紀代
作曲:ジュン黛

夜明け前 博多の男が
山笠舁(か)いてオイサッ オイサッ 風になる
私ゃあんたの 赤手拭(あかてのごい)に
一年一度 惚れ直す
ときめくざわめく 祭りの
女節

水法被(みずはっぴ) 舁(か)き縄(なわ)締め込み
男が謳(うた)うオイサッ オイサッ 晴れ姿
山笠(やま)が恋人 命をかける
妬(や)くほどあんた 山笠(やま)のぼせ
ドキドキハラハラ ワクワク
女節

祝い目出度の 若松さまよ
若松さまよ

勢(きお)い水 一番山笠
太鼓の音でオイサッ オイサッ 走り出す
廻り止(どめ)まで 気合いを抜くな
男の力 魅(み)せとくれ
凛々(りり)しいあんたに 捧げる
女節


10.おけさ恋唄

作詞:里村龍一
作曲:櫻田誠一

あしたの天気と 人生は
夜が明けなきゃ わからない
ハアー 生きるこの世はヨー 切り紙細工
夢が 夢が欲しいね 路地裏灯り
昭和恋しや おけさ節

この指丸(まる)めて 覗(のぞ)いたら
みんな倖せ さがしてる
ハアー 口は建前ヨー 本音はつらい
ひとり ひとりぽっちが 肩寄せ唄う
美空ひばりの 佐渡情話

雪解け水辺に 咲く福寿草(はな)も
冬に埋れて 耐えてきた
ハアー 泣いてこのままヨー 終りはしない
逢いに 逢いに行(ゆ)きたい 祭りの頃に
おけさ唄って しのぶ故郷(まち)

アリャサ アリャサ
アリャアリャ アリャサ


11.松江舟唄

作詞:廣田衣世・藤岡大拙
作曲:杵屋五司郎

松江お城の ぼんぼりが
ひとつふたつと灯るころ
桜吹雪の石段を
ふみしめふみしめ 花に酔う
ああ松江 掘と翠の城下町

ここでちょっこしたばこして
お茶を一服どげねすか
茶の湯大名 不昧公
お待ちかねです明々庵
ああ松江 掘と翠の城下町

江戸の香りにつつまれて
旧(ふる)き町並み歩くとき
ふと目を閉じて聞き入れば
カラコロ橋の下駄の音
ああ松江 掘と翠の城下町

静かな朝靄 宍道湖に
憩う水鳥ここかしこ
小舟ぐるぐる輪をかいて
じょれんいっぱい しじみ採り
ああ松江 掘と翠の城下町


12.芭蕉布

作詞:吉川安一
作曲:普久原恒勇

海の青さに 空の青
南の風に 緑葉の
芭蕉は情に 手を招く
常夏の国 我した島沖縄

首里の古城の 石だたみ
昔を偲ぶ かたほとり
実れる芭蕉 熟れていた
緑葉の下 我した島沖縄

今は昔の 首里天ぢゃなし
唐ヲゥーつむぎ はたを織り
じょうのうささげた 芭蕉布
浅地紺地の 我した島沖縄


13.おんな炭坑節(シングル・バージョン)


14.私と津軽三味線と唄と


15.さだめ雪

作詞:星野哲郎
作曲:岡千秋

苦労 くの字に 小枝を曲げて
雪を着て咲く 梅の花
命かけなきゃ 花にはなれぬ
そんな意気地が 香に匂う
戴くわ、その魂
私も雪に 咲く女

くずだ ちょろだと 叱ってくれる
人が居たから 今日がある
こんな私に 望みをかける
こわい師匠の 親ごころ
ありがとう しあわせよ
背中をおがむ 雪明かり

耐えた者ほど やさしく生きる
しだれ紅梅 見て思う
春に先がけ 咲く一輪の
花の姿に 励まされ
たおやかに 凛々と
さだめの雪を 踏みしめる


16.女の花詞

作詞:星野哲郎
作曲:岡千秋

一つしかない 命を賭けて
花は吹雪の 中に咲く
私も女と 生まれたからにゃ
秘めた炎が 道しるべ
いばらの道を 歩きたい

人を泣かせて 生きてはならぬ
誰が見てようと 見てまいと
鴎も通よわぬ 小島の磯に
咲いた椿の 心意気
私の胸に 飾りたい

何も残さず 死ぬのはいやよ
それが女の 花詞
一日一善 つみあげながら
前へ進んで 散るときも
ふり向かないわ 泣かないわ